腱鞘炎による痛みやしびれをよくする「ひとりあんま」のポイント

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手は激痛やしびれを取る治療パートナー

中国伝統医術の一つ、推拿療法を自分でできるように改良した「ひとりあんま」は、いろいろな病気の治療に効果がありますが、ここでは激痛やしびれを取る方法を説明しましょう。

まず、ひとりあんまを行ううえで必要なことを述べます。それは、「意識改革」です。

私たちは誰でも、速効性があり、しかも簡単にできる健康法が大好きです。例えば、何かの食品をとるだけで健康になるというものがあれば、みなさんもやってみようと思うでしょう。

しかし、激痛・しびれを根治に導くためには、それなりの根気が必要になります。ひとりあんまも同様です。確かに、ひとりあんまをやったらその場で激痛・しびれが引いたり、数日ですっかり治ったりする人もいます。

とはいえ、現実問題として回復までには時間がかかるということをわかっていただきたいと思います。

また、ひとりあんまのやり方はそれぞれの記事でくわしく述べていて、その目安の回数や時間も当然ふれていますが、回数や時間にこだわらず、「気持ちがよかった。ここまでやれば満足」というところまでひとりあんまを続けてほしいと思います。

もちろん、目安の回数が2分とあるところで、実際にやったらものの30秒で気持ちがよくなって満足したという場合は、それでやめてもかまいません。

ついでにいうと、ひとりあんまは1日に3回以上行うのが効果的です。

そして、自分の手を信じることです。私たちの目には見えませんが、手からは気が放出されています。まさに、手は激痛やしびれを解消するために最も頼りになる治療パートナー。自分の手を信じて、ひとりあんまを行っていきましょう。

労をねぎらう言葉をかけて行おう

次に、実際に「ひとりあんま」を行ううえでのポイントを3つ述べます。

1つは、ひとりあんまを行う前に、両手をこすり合わせて、温めること。これにより、気が手に充満します。

もう1つは、同じくひとりあんまを行う前に、腹式呼吸をすること。腹式呼吸は、ひとりあんまを終えるまでは意識して行います。

腹式呼吸では、まず鼻から息を吸いながら、ゆっくりと腹部をふくらませていきます。次に、口から長く深く息を吐きながら、腹部をへこませていきます。この呼吸法をゆったりした一定のリズムでくり返します。

なお、ひとりあんまで体を大きく動かすとき(腱鞘炎に効くひとりあんまでいえば、腕を後方に移動させるとき)に息をはくようにしましょう。

最後の1つは、ひとりあんまを行うときに体と対話することです。そもそも、激痛やしびれが出たというのは、その部分をあまり大切に扱ってこなかったことの現れ。それに対して、反省の気持ちを持ちつつ、これからはもっと優しくしてあげるからねと労をねぎらうような言葉をかけるのです。

ひとりあんまの注意点は、痛みやしびれが強いときに行わないようにすることです。

テニスひじ、手根菅症候群にも効く

では、この記事では、主に腱鞘炎による痛みやしびれをよくするひとりあんまのやり方を紹介しましょう。このひとりあんまは、テニスひじや手根管症候群(しゅこんかんしょうこうぐん)などにもよく効きます。

これらの症状は、整形外科で治療を受けても回復しにくく、いったん改善しても、再発をくり返しやすいという特徴があります。また、男性に比べて筋肉の量が少ない女性に起こりやすいという特徴もあります。

それぞれの症状を具体的に説明すると、腱鞘炎は手指・手首を長時間動かしつづけることで、腱(骨と筋肉を結ぶ組織)が炎症を起こし、手指・手首が痛んで動かしにくくなります。テニスひじは、腕の反復動作によって、ひじの裏側の腱が炎症を起こし、ひじが痛んで動かしにくくなります。

そして、手根管症候群は、手首の中央を通る神経(正中神経)が腱に圧迫されるため、手のひら側の親指から薬指にかけて痛みやしびれが現れます。

両腕を前から後ろに動かすひとりあんまは、腱鞘炎などの症状がないとき(診断されていないとき)、いわば痛みやしびれが出ないようにする予防の意味で行います。

例えば、パソコンを長時間使っている間、テニスをしているときの休憩中などに行うようにすれば、腱鞘炎やテニスひじが発症しにくくなります。先ほども述べましたが、腱鞘炎やテニスひじなどは再発しやすいので、再発を防ぐために随時行ったほうがいいでしょう。

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