ブロッコリーが胃の調子を整え、胃炎を解消し、胃ガン予防の助けとなる

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●ピロリ菌の活性が弱まり胃炎を抑制

胃の調子を整えるために、私たちが積極的に食べたほうがいいもの、控えたほうがいいものは、どういったものでしょうか。

栃木県栃木市江田クリニック院長の江田証先生の話では、まず、積極的に食べたほうがよいものとして挙げられるのが、キャベツです。キャベツには、ビタミンUという成分が含まれ、これが胃酸の分泌をおさえ、「胸がムカムカする」「ものがつかえる」といった胃の不快症状を解消してくれます。

CMで有名なある胃薬も、キャベツのビタミンUの効果を活一問した薬です。

それと、キャベツのほかに、江田先生が特に勧めているのが、ブロッコリーです。

ブロッコリーは、胃の調子を整え、胃炎を改善するだけでなく、胃炎の原因となっているピロリ菌をおさえ込む働きがあることがわかっているのです。

では、なぜ、ブロッコリーが胃にいいのでしょうか。それは、ブロッコリーに含まれている「スルフォラファン」という成分にあります。

スルフォラファンは、アブラナ科の植物に含まれる辛み成分で、ブロッコリーや、ブロッコリースプラウト(ブロッコリーの芽)に豊富に含まれています。

筑波大学医学医療系の谷中昭典教授が、ブロッコリーのスルフォラフアンの効果について、臨床的な研究を行っています。

●ブロッコリーがガンを抑制する

実験に協力したのは、ピロリ菌に感染している50名の男女。このうち、25名のかたにブロッコリースプラウトを8週間毎日食べてもらいました。一方、もう25名のかたには、ブロッコリーの代わりにアルファルファを8週間食べてもらいます。

アルファルファは、ブロッコリーとよく似た栄養成分を含み、かつ、スルフォラファンが含まれていないため、選ばれた食品です。

そして、8週間後、両グループのピロリ菌の量の変化と胃炎の改善度合いを調べました。

この研究によると、ブロッコリースプラウトを食べると、ピロリ菌の活性が弱まり、ピロリ菌による胃炎が抑制されることがわかりました。ピロリ菌の増殖をおさえることで、ピロリ菌の菌量もへるので、これによって胃の細胞のガン化を防ぎ、胃ガン予防の効果も期待できるとされています。

また、スルフォラファンには、い優れた抗酸化作用があることがわかっています。この点からも、胃粘膜の抗酸化作用を高め、老化防止の効果も期待できるのです。

ちなみに、米国国立がん研究所が、ガンを抑制する成分を多く含んだ順に食品を示した「デザイナーフーズ・ピラミッド」において、ブロッコリーは、このピラミッドの中に含まれています。

ガンの予防に、ブロッコリーはぜひ活用してほしい食品です。習慣的に食べれば、胃の調子を整え、胃炎を解消し、胃ガン予防の助けとなるはずです。

ただし、ブロッコリーを食べていれば、ピロリ菌が完全に死滅するというわけではありません。ですから、胃ガンが気になるかたは、やはりピロリ菌の検査を受け、除菌をすることを江田先生はお勧めしています。

●食塩の過剰摂取で胃ガン発症率が3倍増

そして、控えたほうがいいのが、脂肪の多い食事です。脂肪は長く胃に滞留して消化に時間がかかるうえに、胃を活発に働かせなくてはなりません。また、脂肪が多い食事は、胃の入口の食道括約筋を緩めてしまい、胃酸が逆流して胸やけを引き起こしてしまうからです。

さらに、特に気をつけたいのが、食塩です。

ピロリ菌に感染したかたが、食塩を多く摂取し続けていると、胃ガンの発症率が3倍にふえることがわかっています。

全国で、脳卒中で亡くなっているかたが一番多いのが、江田先生の地元である栃木県の女性です。

つまり、それだけ塩分摂取量が多いということです。子供のころ、江田先生をかわいがってくれた近所のお年寄りが、次々と胃ガンでなくなっていきました。この胃ガン死亡率の高さの背景に、ピロリ菌の感染と高塩分食の問題が隠されていたということになります。

このように塩分の過剰摂取は、胃ガン発症率を飛躍的に高めます。だからこそ、減塩をぜひ心がけてほしいのです。

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