ヨーグルトに含まれている「LG21乳酸菌」にピロリ菌の活性をおさえる効果がある

dan19

ピロリ菌は一度感染するとずっと悪さをする!

日本人は、2人に1人がピロリ菌に感染しており、50歳以上ではその数は7~8割にものぼるとされています。

ピロリ菌は、胃の粘膜に生息する菌で、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍を招くだけでなく、ピロリ菌感染による慢性胃炎から胃ガンになるケースもあります。日本人に胃ガンが多いのは、このピロリ菌の感染と密接な関係にあるのではないかということも、近年の研究でわかってきているのです。

そもそも、このピロリ菌を発見したのは、オーストラリアのウォーレンとマーシャルという2人の医師です1982年に初めてその培養に成功し、胃炎などの胃の病気との関連も突き止めています。

それ以前は、胃には細菌はすめないというのが定説でした。胃には食べ物を消化するための胃液が分泌されていますが、胃液には金属も溶かしてしまう強酸性の塩酸が含まれているため、通常であれば菌が生息するのは不可能だからです。

では、なぜピロリ菌は胃に生息できるのでしょうか。

ピロリ菌は、胃の中の尿素を分解してアンモニアを作り出します。アンモニアはアルカリ性なので、ピロリ菌は周囲を中和させて、強い酸性の中でも生きていられるのです。

ピロリ菌は、ほとんどが乳幼児期に感染します。これは、乳幼児期は胃酸が弱く、ピロリ菌が生き延びやすいためと考えられます。そして、一度感染すると、終生にわたって胃の中で生き続け、胃潰瘍や胃ガンなどの発症に関与するなど、さまざまな悪さをするのです。

そこで、1990年代からは、ピロリ菌を除菌するする方法が始められました。

ほとんどのピロリ菌感染者は、症状もなく健康に暮らしています。しかし、ピロリ菌感染による疾患の予防のためには、すべての人が除菌したほうがよいのです。そこで、2013年2月に、ピロリ菌感染胃炎として、健康保険の適用を取り、ピロリ菌感染者は除菌できるようになりました。

特に早急に受けたいのは、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、特発性血小板減少性紫斑症が起こっている患者さんです。

また、早期胃ガンの内視鏡治療を受けた患者さんで、ピロリ菌に感染している人も、除菌することで、胃ガンの再発リスクを下げることができます。

ヨーグルトだけでもピロリ菌の量がへる!

ピロリ菌の除菌として、日本で最も多く行われているのは、医薬1種類と抗生物質2種類を投与する「3剤療法」です。1日2回、1週間にわたって投与します。

ただし、この除菌は、1回目の成功率が70%ほどです。感染者によっては、除菌に使われる抗生物質「クラリスロマイシン」に耐性のあるピロリ菌-タラリスロマイシン耐性ピロリ菌を保有しているため、除菌に失敗することがあるのです。

そうなると、使用する抗生物質を替えて、2回目、3回目の除菌が必要となります。しかしながら、強力な抗生物質を使うため、アレルギー反応が起こり、下痢や、味覚障害などの副作用が出る場合があります。

そこで、東海大学医学部内科学系総合内科学教授の高木敦司先生が注目しているのが、ヨーグルトに含まれている「LG21乳酸菌」です。

高木先生は、このLG21乳酸菌に、タラリスロマイシン耐性ピロリ菌も含めた、ピロリ菌の活性をおさえる効果があるかどうかを調べる実験を行いました。

実験では、117人のピロリ菌感染者のうち、3剤療法だけで除菌を行うA群と、LG21乳酸菌の摂取を併用するB群に分け、B群にはLG21乳酸菌が入ったヨーグルト90gを1日2回、4週間にわたって食べ続けてもらいました。初めの3週間はヨーグルトだけを食べ、残りの1週間はヨーグルトと3剤療法で除菌を行ったのです。

この実験の結果、A群の除菌成功率が77・8%だったのに対し、B群は89・3%になりました。また、被験者のうち22・5%がタラリスロマイシン耐性ピロリ菌に感染していましたが、この菌の除菌成功率は、A群28・0%に対し、B群38・5%と大きく上回ったのです。

以上の実験から、LG21乳酸菌のタラリスロマイシン耐性ピロリ菌を抑制する効果が明らかになりました。B群においては、除菌の3週間前からLG21乳酸菌を摂取していたことで、ピロリ菌の量がへり、3剤による除菌療法の効果が出やすかったと考えられます。

ちなみに、LG21乳酸菌入りヨーグルトだlナでは、完全に除菌はできないものの、胃炎、胃もたれなどの自覚症状は改善します。抗生物質アレルギーの人や、3回目まで除菌療法を受けて失敗した人は、このヨーグルトを食べてピロリ菌をへらす事を高木先生は勧めています。

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