もっと「みそ」を活用し、健康長寿を目指しましょう

dan042

健康で長生きの秘訣は食生活にあり!

順天堂大学大学院医学研究科の白澤卓二先生は、数年前から毎月、長野県の病院で外来を担当しています。そのついでに、さまざまな調査・研究をするうち、長野県はアンチエイジングのお手本のような県だということがわかってきました。

長野には「日本一」がたくさんあります。まず、平均寿命が日本一で、就業率が日本一、そして高齢者の医療費は日本一少ないのです。

3つをまとめて言うと「健康寿命が長い」ということになります。長野の人たちは、単に寿命が長いだけではなく、病気にならず、元気に働いて長生きしているのです。

その秘密はどこにあるのでしょうか。いろいろな視点から考えられますが、ベースになっているのは、やはり食生活でしょう。

白澤先生が注目しているのが、長野県は「みそ・キノコ・野菜」の消費量も日本一だということです。なかでも、長野県人の健康寿命に、最も深くかかわると白澤先生が考えているのが、「みそ」です。

このように言うと、「でも、みそは塩分が高い。塩分の取り過ぎは健康にはよくないのでは?」と思う人がいるかもしれません。長野の人たちも同様で、塩分の摂取量が高いことを気にして、県の保健衛生上の悩みになっています。

何から塩分を取るか

しかし、ここには大きな誤解があります。「塩分過剰は血圧を上げて病気を招く」といわれますが、ここでいう塩分とは、「精製塩」を意味します。

つまり、原料である海塩や岩塩から、マグネシウム、カリウム、カルシウムといったミネラルを除き、塩化ナトリウムにした塩のことです。

みそには、精製塩には含まれないマグネシウム、カリウム、カルシウムなど、体に必要なミネラルが豊富に含まれています。みそで塩分を取ると、これらのミネラルも同時に摂取できるわけです。

ミネラルには、ナトリウムとの均衡を自然に保つ働きがあります。その作用で、塩分(ナトリウム)の害が相殺されます。つまり、同じ塩分量でも、みそで取る場合は血圧を上げる心配はないのです。

そもそも、みその消費量が日本一多い長野で健康寿命が長い事実が、それを証明しています。長野県の塩分摂取量には、みそで取る分が多く含まれるので、同じ塩分でも心配はないと言えるのです。

確かに、減塩運動は高血圧を減らして寿命を延ばすことに大きく貢献したといえるでしょう。しかし、本当の減塩は、「量」ではなく「質」、つまり「何から塩分を取るか」を問うべきなのです。

精製塩の代わりに塩分はみそから取る!

高血圧だけではありません。日本ではここ40~50年の間に、糖尿病、ガン、動脈硬化による脳血管障害や心臓病、メタボリックシンドロームなどが急速に増えました。

白澤先生は、その増加の大きな原因は、精製した塩や砂糖にあるのではないかと考えています。

ミネラルのバランスは、細胞の働きや酵素といった生命活動の根源にかかわってきます。精製した塩や砂糖でミネラルバランスが大きく偏ると、種々の病気につながっていくからです。

これを是正するには、まず精製塩の使用をやめ、代わリに末精製の自然塩や塩こうじ、みそといった、ミネラルの豊富なもので塩分を取ることが大切なのです。

なかでもみそは、ミネラルのほかにも、赤みそ・白みそそれぞれに、健康づくりに役立つ特有の成分を含んでいます。

みそは重要なカギになる食材

赤みそには、その赤みのもとになっているメラノイジンという成分が多く含まれます。これは強力な抗酸化作用(老化や動脈硬化、ガンを起こす活性酸素を消す働き)や代謝促進作用を持っています。

一方、白みそには、脳の興奮を抑える神経伝達物質であるGABA(ガンマアミノ酪酸)が豊富です。この成分は、心を落ち着かせて体をリラックスさせます。

赤みそ・白みそは好みが分かれますが、朝は赤みそ、夜は白みそを使ったみそ汁を飲むと、それぞれの効用がより生かされるでしょう。

みそ汁に限らず、肉や魚のみそ焼き、みそ仕立ての煮物や鍋物、田楽、酢みそ和え、生野菜につける、おにぎりに塗るなど、みそはさまざまに使えます。できるだけ精製塩を減らして、塩分はみそから摂取する工夫をしてみてください。

なお、みそは、できるだけ「無添加」のものを選ぶとよいでしょう。保存料や化学調味料を添加したものより、みそ本来の健康効果が得られます。もっとも、どんなみそでも、精製塩よりは、はるかに体によいといえます。

みそについては、動物実験で、放射線の害を抑制するという結果も出ています。みそは現代社会を元気に生き抜くために、重要なカギになる食材です。長野にならって、みそを活用し、健康長寿を目指しましょう。

スポンサーリンク


  • このエントリーをはてなブックマークに追加