簡単な「動脈マッサージ」で高血圧が下がりコレステロールも安定

dan43

まず脳卒中にならないこと

アイリス治療院院長で鍼灸師の池田徳孝先生は、20歳のときに交通事故に遭い、左足を、ひざ上から切断。太ももから下が義足となりました。

そのとき、6カ月間の寝たきり生活を経験しました。思うように体を動かせないつらさ、床ずれや腰の痛みなどは、筆舌につくしがたいものでした。

しかし、寝たきりの本当の怖さは、患部だけでなく、残された機能や全身の体力、そして気力までも奪っていくところにあります。池田先生はそれを痛感しました。だからこそ、寝たきりになる人を減らしたい、現在寝たきりの人を少しでも改善させたい、という思いで、歩行が困難な高齢者向けに、訪問専門の治療院を開業したのです。

大阪池田市にあるアイリス治療院では、半身マヒや言語障害など、脳卒中(脳梗塞や脳出血など脳の血管の病気)の後遺症に悩む患者さんが数多くいらっしやいます。

脳卒中は、高齢者に多い病気ですが、最近では40代や50代での発症も増えてきました。働き盛りの世代ですから、残りの長い人生を後遺症と戦うことになり、本人ばかりか家族の生活も一変します。池田先生はこうした患者さんに出会うと、同世代としてショックを隠しきれません。

そんなことから、池田先生は寝たきりを減らすには、まず「脳卒中にならないこと」が重要であると考えたのです。

高齢者でも容易にできるのが特長

脳卒中の最も重要な危険因子は、高血圧です。高血圧症の人は、脳卒中発症の危険性が4~6倍になるといわれています。

最大血圧が170mmHg前後(正常値は140mmHg以下)の中等症の患者を対象とした臨床試験では、最大血圧を10mmHgほど低下させることで、脳卒中の発症が約4割も抑制できると報告されています。

つまり、脳卒中の予防には、高血圧を改善することが一番の近道だということです。

一般に、血圧を下げるためには、有酸素運動がいいといわれています。しかし、高血圧の人は、そもそも運動が苦手な人が多いのも事実です。それに、慣れない運動をすることで、急激に血圧を上昇させてしまう恐れもあります。

そこで池田先生が目をつけたのが、「動脈マッサージ」です。動脈マッサージは、日本を代表する病理学者の故・妹尾左知丸先生が考案した健康法です。

これは、「血管マッサージ」とも「高血圧改善マッサージ」とも呼ばれるもので、妹尾先生が亡くなった後も、大阪市立大学医学部名誉教授の井上正康先生や、榊原温泉病院の明田昌三先生らが継承し、治療に役立てておられるという、医学的根拠のある自力マッサージ法です。

動脈マッサージは、手のひらを使って、体の「外」から血管(主に動脈)を刺激します。体を動かすのではなく、手を動かすだけなので、寝たきりの人でも高齢者でも、容易にできるのが特長です。

動脈マッサージのやり方のポイントは、手のひらや指をマッサージする部位に密着させて、筋肉と骨をずらすようなイメージで、グイグイッと押さえつけるように動かすことです。皮膚の表面だけでなく、体の奥まで刺激が届くように意識しながら行います。

基本的に、頭から足まで、全身の血管を刺激していきますが、高血圧の改善には、特に四肢(腕と足)のマッサージをするとよいでしょう。

170mmHgが1カ月で正常化!

実際に、池田先生の治療院の患者さんに動脈マッサージを勧めたところ、最大血圧が170mmHg近くあった50代の女性は、1カ月ほど過ぎたころから血圧が下がり始め、130mmHgまで下がって安定するようになりました。

ご本人は、降圧剤を飲んでもよくならなかったのに、と驚かれています。

それを機に、池田先生は広く動脈マッサージを知ってもらおうと、昨年から無料体験会を開催し始めました。現在は、2カ月に1回のペースで行っています。

体験会に参加される年代は、50代以降の男女半々ぐらいです。動脈マッサージを体験すると、その場で「体がポカポカしてきた」と、血流改善の効果を実感されるようです。

その日だけでなく、自宅でも継続して行うように指導すると、「血圧が下がった」「コレステロールの検査値がよくなった」と多くの人たちから、ご報告をいただくようになりました。なかには、「かすみ目がよくなった」「耳鳴りが改善した」という人もいます。

寝たきりや老化予防、健康づくりのために、ぜひとも動脈マッサージを習慣にしてください。何より、継続が力です。

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