40・50代に見られる夕方老眼や週末老眼は目を温めるだけで改善

dan59

若い世代も目の疲れを訴えている

現代では、実に多くの人が目の疲れに悩まされています。仕事などで1日何時間もパソコンとにらめっこする状況が続くと、目の疲れが蓄積して、夕方になると見えにくくなる現象が起こってきます。これが、「夕方老眼」という症状です。

夕方老眼を引き起こすほど目を酷使し続けていると、週末が近づくにつれて、さらに目の疲れが蓄積して、見えにくい症状が出やすくなるため、「週末老眼」という言葉も使われるようになってきました。

夕方老眼や週末老眼は、主にこれから老眼が始まるという、40代に見られる症状です。しかし、最近は、20~30代の若い世代や高齢の人にも、目の疲れを訴える声がかなり目立っています。

近年、仕事などで机でパソコンに向かうほか、スマートフォンやタブレットなどの多機能携帯端末が急速に普及し、外出先などでも、画面を見続ける時間が増えています。朝から晩まで目を酷使し続ける状況こそが、あらゆる世代に眼精疲労に悩む人を増やしている大きな要因の一つと考えられます。

目のピント調整を行う毛様体筋の緊張を解く

ところが、目の疲れに対しての、眼科診療の効果は限定的、と言わざるを得ません。このため、長年悩んでいる患者さんが少なくないのです。眼精疲労が悪化すると、目の奥が痛いという症状が出てきます。いろいろな目薬や飲み薬を処方しても、この症状は、なかなか改善しないのが実状です。

目の疲れの改善に大変役立つのが、「目を温める」ことです。

人間の目は、もともと遠くを見るように出来ています。近くを見るときは、目のピント調節を行う毛様体筋に力を入れ、いわば、無理をして近くを見ているのです。

このため、パソコンやスマートフォンで、長時間近くばかりを見続けていると、毛様体筋が硬直して柔軟性を失い、疲労してしまいます。その結果、夕方老眼や週末老眼、眼精疲労が生じるのです。

目を温めると、目の周辺組織の血行がよくなります。すると、硬直していた毛様体筋の緊張をほぐすことができるため、眼精疲労が改善するのです。目を温めると、精神的にもリラックスできますから、その効果見逃せません。

目を温めるとピント調節力が回復

鶴見大学眼科学教室臨床教授の後藤英樹先生たちは、次のような実験を行いました。

1日約6時間のパソコン作業を行う男女16名(平均年齢31・3歳)に協力してもらい、目の疲労度を調べたのです。その結果、夕方になると目の疲労度が高まって、ピント調節力が落ちることが判明しました。

また、休み明けの月曜日と週末の金曜日とを比較すると、連日の疲れが蓄積している金曜日のピント調節力は、朝から低く、その日の終わりには、ピント調節力が週内の最低まで下がることがはっきりしたのです。

そこで、1日のパソコン作業後、約40℃の蒸しタオルで目を温める実験を行いました。蒸しタオル1本を使い、3分間温めた場合と、蒸しタオル5本を連続使用し、約10分間温めた場合で、目の疲労度の回復具合を調べました。

すると、タオル5本を連続使用して10分問温めた場合はもちろん、タオル1本で3分間温めた場合でも、ピント調節力が回復して、目の疲労が改善することがわかったのです。目を温めることによって、夕方老眼や週末老眼のほか、眼精疲労も改善すると考えられます。

入浴中に行うのがお勧め!

ドライアイの人に同様の実験を行ったところ、蒸しタオルを目に当てると、「明るく見える」「見えやすくなる」といった改善効果が得られまLた。

後藤先生のクリニックでも、疲れ目を訴えていた60代や70代の女性患者さんや、夕方老眼の症状が現れていた40代の男性患者さんなどに、治療のほかに、目を温めるように指導したところ、いずれも症状が改善しています。

最も簡単でお勧めなのが、入浴中に目を温める方法です。湯船に入っているときに、湯で温めた浴用タオルをまぶたに当てておくだけです。1回3分ほどを目安に、毎日続けましょう。

水でぬらした浴用タオルを電子レンジで軽く温め、目に載せる方法もあります。その場合、タオルが熱くなりすぎないように、十分注意してください。1回3分ほどが目安です。

目を温めるときの浴用タオルの温度は、40℃前後がよいでしょう。清潔な物を使用してください。目の疲れに悩んでいる人は、ぜひ試されることをお勧めします。

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