中鎖脂肪酸が多い「ココナツ油」で物忘れやメタボを防止

ココナツ油には話題の中鎖脂肪酸が多い

いろいろな健康雑誌等で、物忘れやアルツハイマー型認知症、メタボに効くと紹介されてきた「ココナツ油」の健康効果は実に多彩です。ご存じの人も多いでしょうが、ココナツ油の特徴や主たる働きを説明しましょう。

ココナツ油とは、ココヤシ果実の巨大な種子の胚乳からとれる油のこと。天然の食用油の中で中鎖脂肪酸を最も多く含みます。産地はフィリピンやタイ、スリランカなどの東南アジアが中心です。これらの国々では、日常使いの調理油として、ココナツ抽が古くから利用されてきました。

ココナツ油が健康にいいといわれるのは、中鎖脂肪酸が多いためです。油の構成成分である脂肪酸は、そこに含まれる炭素の数によって、「長鎖脂肪酸」「中鎖脂肪酸」「短鎖脂肪酸」の三種の脂肪酸に分けられます。炭素の数が多ければ長鎖、少なければ短鎖、多くも少なくもないのが中鎖です。

長銀脂肪酸が多い食用油は、私たちが一般的に用いる大豆油やコーン油、ゴマ油、健康づくりにいいといわれるオリーブ油、アマニ油、ナタネ油、魚油などです。短鎖脂肪酸は、腸内細菌が作るもので食用油ではありません。そして、中鎖脂肪酸の多い食用油がココナツ油というわけです。

脂肪酸の研究が近年進み、中鎖脂肪酸は私たちの消化管から素早く吸収されて肝臓に直接運ばれ、細胞のエネルギー源となるケトン体にただちに変換されるとわかったのです。中鎖脂肪酸のよさは、ここにあります。

ケトン体が細胞のエネルギー源になる

人間の体は約60兆個もの細胞で成り立っているといわれ、一つひとつの細胞は主にブドウ糖(グルコース)をエネルギー源として活動しています。細胞がブドウ糖を取り込み、エネルギーに変換されることで、私たちは何かを考えたり体を動かしたりできるのです。

ブドウ糖の原料になるのは、主に食事でとった糖質です。糖質をとると、胃や小腸でブドウ糖に分解されて血液
中に取り込まれます。そして、すい臓から分泌されるインスリンという血糖値を調節するホルモンの働きによって、細胞内でエネルギー源として利用されます。

ところが、インスリンは加齢や肥満、糖質のとりすぎ、運動不足などによって効きめが悪くなる(インスリン抵抗性という)場合があります。インスリン抵抗性があると、細胞がブドウ糖をうまく取り込めなくなって、ひいてはエネルギー不足に陥ってしまいます。

その結果、体のありとあらゆる器官や臓器の働きが低下し、物忘れやメタボが起こると考えられるのです。そこで注目されるようになったのが、ケトン体です。

ケトン体は脂肪の変換物で、ブドウ糖が細胞のエネルギーとして使われないときの代用エネルギーになります。はるか昔、人類は狩猟生活を送っていて、ほとんど脂肪しかとっていない時代がありました。それなのに、人類が進化・発展できたのは、ケトン体が細胞のエネルギー源になって、体の動力になっていたからなのです。

つまり、インスリン抵抗性のせいで、ブドウ糖をエネルギー源として使えていない人には、中鎖脂肪酸をとってケトン体を増やし、細胞のエネルギー不足を解消させる必要があり、そのためにココナツ油がいいのです。

力ゼを引きにくいと評判

ところで、細胞のエネルギー不足が起こると、病原体から体を守る免疫細胞も衰えます。免疫細胞とは、血液を通じて全身を巡る白血球のことをいい、白血球にもいろいろな種類があります。

例えば、体内に入ってきた細菌やウイルスなどの微生物を発見する樹状(じゅじょう)細胞、微生物を食べるマクロファージ、そしてウイルスに感染した細胞が変異していないかを見つけて攻撃するNK細胞などです。

インスリン抵抗性のせいで免疫細胞の働きが衰えると、カゼを引きやすくなったり、インフルエンザ・肺炎を発症しやすくなったりします。そんな免疫細胞の衰えを防ぐのにココナツ油が役立ちます。

ココナツ油をとって中鎖脂肪酸がケトン体に変換されれば、免疫細胞のエネルギー源にもなって、カゼはもちろん、インフルエンザ・肺炎も撃退してくれるのです。

ココナツ油と免疫細胞の働きについての研究はありませんが、実際にココナツ油をとることを習慣にしたら、「カゼを引かなくなった」「カゼを引いてもすぐに回復し、寝込むことがなくなった」という人がたくさんいます。

ココナツ油は細菌やウイルスが原因で起こる病気を退ける助けになる

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