手軽にツボ刺激ができ体の不調を改善する「指もみ」

とりわけ即効性が高い

今回ご紹介する「指もみ」は、手の指や手のひら、手の甲を刺激することで、現在お困りの症状を改善したり、痛みを取り除いたり、美容に役立てたりする健康法です。

ある健康雑誌で紹介したところ、読者から「小指をもんだらひざ痛がらくになった(女性・58歳)、「両手の指の付け根を6分もんだら耳鳴りがなくなり驚いた!」(女性・49歳)といった声が寄せられています。

「指や手を刺激するだけで、そんなことができるの?」と、不思議に思われるかもしれません。そこで、指もみの基本となっている考え方を、簡単に説明します。

鍼灸師は、20年ほど前からは、手や指にあるツボを鍼などで刺激する「手指鍼」による施術も取り入れています。

これまで研究してきた治療法の中でも、手指鍼はとりわけ即効性が高く、手や指を刺激するだけで全身のあらゆる不調に対処できる点が優れています。

指や手だけで全身の臓器やツボをカバー

手指は、まさに「全身の縮図」です。

中指は頭から胸までの上半身に対応し、手のひらの上半分には心臓や胃など、下半分には大腸や生殖器・泌尿器などに対応するゾーンが並んでいます。

人さし持と薬指は両手、親指と小指は両足に対応しています。手のひら側は体の前面、手の甲側は体の背面に対応しています。

そして、手と指には、14本の経絡(けいらく:気と呼ばれる一種の生命エネルギーの通り道)が走っており、その流れに沿って、全身の臓器に対応するツボが345個も存在しているのです。

このため、手や指を刺激するだけで、全身の臓器やツボをカバーできるのです。

手軽にツボ刺激ができる

手指鍼のもう一つの優れた点は、手と同様に全身の縮図である足や耳と比べて、手軽にツボ刺激ができることです。

そこで、手指鍼の考え方に基づいた一般の人向けのセルフケア方法が考案され、「指もみ」という名前のもと普及が広がっています。

指もみの基本的なやり方は、不調の症状に対応した指や手のポイントを、反対の手の親指や人さし指で押しもみします。

手指鍼には、専用の道具を使用してツボを抑圧する方法や、ツボに鍼を打つ方法など、さまざまなやり方がありますが、これらはツボを点で刺激する方法です。

これに対して指もみは、痛みや刺激と関連するゾーンを、面で刺激する方法です。

ツボを点で刺激する方法も、指もみのように面で刺激する方法も、基本的な考え方は同じですが、それぞれ得意とする事柄が違います。

ツボを点で刺激する方法は、不調のある体の部位にピンポイントでダイレクトに刺激を与えることができます。しかし難点はというと、一般の人にとっては、ツボを正確に探し出すのが困難な点です。

より総合的な効果が期待できる

一方、指もみは、ツボ刺激ほど強い刺激を与えることはできませんが、不調のある部分に全体的に働きかけることができます。

例えば、股関節痛の改善には、小指の付け根を刺激しますが、同時に小指の先までこすって刺激すれば、太ももからひざ、足首まで、足全体の筋肉や関節のゆがみを改善できるのです。

また、手と指の、手のひら側と甲側を同時に刺激できることもメリットです。

先に述べたとおり、手のひら側は体の前面に対応しており、内臓の不調に関係するツボが集中しています。そして、手の甲側は骨や筋肉に対応しており、整形外科的な不調に関係するツボが集中しています。

指もみは、患部のある側だけを刺激してもいいですし、手の甲側と手のひら側を同時に刺激することもできるので、全身の体調を整える上で、より総合的な効果が期待できるでしょう。

手や指を刺激してみて、特に痛みや違和感を持つところは、不調と深く関連している場所なので、重点的に刺激するとよいでしょう。

指もみは、いつでもどこでも簡単にできます。ご自身のセルフケアはもちろん、家族など、身近な人が体の痛みや不調で困ったときの手当て方法として、ぜひご活用ください。

スポンサーリンク


  • このエントリーをはてなブックマークに追加