乾燥肌やかゆみ、アトピーまで肌トラブルには「ワセリン」がおすすめ

クリームや乳液などの化粧品が肌の乾燥を招く

「ワセリン」というと、「ベタつく」「油っぼい」など、よくないイメージを持つ人が多いかもしれません。

しかし、あなたがなんらかの肌トラブルに悩んでいるなら、また、肌によい自然なスキンケアをしたいなら、ぜひワセリンを見直してください。

練馬光が丘病院・傷の治療センター長の夏井睦先生は、7年ほど前から、自分自身がワセリンでスキンケアを行い、患者さんたちにも勧めています。もともとは、夏井先生が提唱する、傷やヤケドの湿潤療法(傷を消毒せず、乾燥させずに治す治療法)を行うさい、必要に応じてワセリンを使ってきたのがきっかけでした。

乾燥肌や皮膚の荒れ、指先の割れ、硬くガサガサになったひじ・ひざ、かかとのひび割れ、乾燥によるかさつきやかゆみ、大部分のアトピー性皮膚炎まで、ワセリンでのスキンケアでよくなり、きれいな肌がよみがえってくるのです。

これは、ワセリンそのものの持つ効果というより、クリームや乳液といった従来の化粧品をやめ、ワセリンに切り替えることに、大きな意味があります。なぜなら、現在一般的に使われている化粧品自体が、肌トラブルの大きな要因だからです。

顔や体は普段はお湯だけで洗う

その元凶は、クリームなどに含まれる乳化剤です。クリームは、水溶性成分と脂溶性成分を混ぜて作られています。水と油という、本来混ざらないものを混ぜるために使われるのが乳化剤です。乳化剤の本質は、合成界面活性剤、すなわち台所用洗剤などと同じ成分です。

乳化剤入りの化粧品をつけると、肌の表面をおおっている皮脂が分解されます。皮脂は、肌に潤いを与えるとともに、皮膚に棲み、肌の健康を守る役割を果たす常在菌に栄養を与えています。その皮脂が分解されるので、乾燥がひどくなり、雑菌が繁殖しやすくなります。

さらに界面活性剤は、皮膚の細胞膜を直接破壊して、肌を荒らします。試しに、油性マジックで腕などに線を書き、その上からクリームを塗ってこすってみてください。普通の石けんよりよほどよく落ちます。これが乳化剤の威力であり、肌を荒らすことがよくおわかりいただけると思います。

ほとんどの日焼け止め、ファンデーション、化粧水、皮膚科で出されるクリーム状の軟膏などにも乳化剤が入っています。

ボディソープや洗顔クリームは、界面活性剤そのものなので、肌のためには使うべきではありません。顔や体は、普段はお湯で洗い、比較的刺激の少ない固形右けんを、必要なときだけ少量使うのがお勧めです。その上で、ワセリンだけでスキンケアをすると、肌の本来の力や美しさがよみがえってきます。

非常に安定した物質で誰でも安心して使える

ワセリンは、石油を精製して得られる人体に無害な油です。鎖式飽和炭化水素という物質の仲問で、非常に安定しており、きわめて安全です。口の中に塗る軟膏や、目の中に入れる軟膏の基剤(薬の成分を溶かし込ませるための材料)はワセリンです。このことからも、ワセリンがいかに安全な物質かわかるでしょう。

「ワセリンは、石油を精製して作る化学物質だから、肌によくない」という人もいますが、そもそも石油は、光合成細菌の死骸が2億年以上かかって変化した自然の成分なので、その意見はナンセンスです。

ワセリンを肌に塗ると油焼けするという人もいますが、非常に安定した物質なので、日光程度では変質しません。昔あった不純物の多い黄色ワセリンは、変質したかもしれませんが、現在のものは純度が高く、不純物を含まないので、その心配はまったくありません。

人体に一切影響せずに適度な皮膜を作るのが、ワセリンの効果の秘密です。肌を守る常在菌は、空気を嫌う嫌気性菌なので、ワセリンでカバーしてやることで活性化するからです。

全身のどこに塗っても大丈夫

ワセリンによるスキンケアのやり方は、いたって簡単です。ワセリンは、市販の白色ワセリンや、さらに純度の高いプロペトなどを使用します。前述のとおり、基本的にはお湯で顔や体を洗った後、手に取ってなじませるように塗ります。

全身のどこに塗っても構いません。よくのびるので、少なめの量から試してみてください。使っているうちに、自分に合う量がわかってきます。ベタつきが気になる場合は、ティッシュやペーパータオルで軽くふき取ります。

「いきなり顔に使うのは抵抗がある」という人は、手に塗ることから始めてはいかがでしょうか。小さじ半分ほどのワセリンを、手全体によく塗り込んでから、ティッシュやペーパータオルなどで、ワックスがけの要領で、ベタつきがなくなるまでゴシゴシこすります。手荒れに悩む人は、ぜひお試しください。

高い化粧品で肌を傷め、皮膚科で処方されたクリームでさらに肌を傷め…というループから、一人でも多くの人が抜け出し、安全・安心で効果的なワセリンスキンケアを実践していただきたいと思います。

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