「ゆらぎ体操」は動きながらリラックスできる体操

筋硬度が「ゆらぎ体操」でどう変化するか

昨年の夏ごろ、大阪市立大学教授の渡辺一志先生の研究室で、実際にゆらぎ体操を行うと体の機能がどう変化するかを調べる実験を行いました。

森明彦さんの生徒さん数名にゆらぎ体操を30分間やってもらい、体操の前後に、筋硬度、柔軟性、心拍数、自律神経(意志とは無関係に内臓の働きを支配する神経)のバランスをそれぞれ測定しました。

筋硬度とは、筋肉の硬さを、その筋肉の皮膚上で示す数値のことです。

この筋硬度を測定する機器(筋硬度計)を使って、被験者の、主に腰と首の筋硬度の変化を調べました。

筋硬度は、数値が大きいほど筋肉が硬くこっていて、数値が小さいほど筋肉が柔らかくてこりが少ないわけです。今回の実験では、同じ人の筋硬度が、ゆらぎ体操でどう変化するかを調べました。

動きながらリラックスできる体操

結論から言えば、程度の差はありましたが、ほとんどの被験者に、腰や肩の筋硬度の低下が見られました。つまり、ゆらぎ体操をすることで筋肉のこりが取れ、柔らかくなることがわかったのです。

また、ゆらぎ体操の前後に、前屈もやってもらったところ、けでのスコアも全員が伸びていました。これは、測
定した筋肉の柔軟性に加え、ゆらぎ体操によって、体全体の可動域が広がったことを示しています。

ほかにも、ゆらぎ体操後に、心拍数や自律神経がどう変化するかも測定しました。

通常、体操をすると心拍数は上がりますが、ゆらぎ体操ではほとんど変化しませんでした。

注目すべきは、自律神経の変化です。ゆらぎ体操は、活動をつかさどる交感神経よりも、安静(リラックス)をつかさどる副交感神経が高まっている傾向が見られたのです。「動きながらリラックスできる体操」というのは、あまりないのではないでしょうか。

脳に働きかけてセロトニンを活性化

今回の結果から、以下のような効果が期待できます。

ゆらぎ体操をすることで筋肉が柔らかくなり、体の柔軟性が増し、痛みやこりの改善に有効に働くことが考えられます。

そもそも、ストレス社会に生きる私たちは、交感神経が過剰で副交感神経が抑制されがちになり、そのために病気になりやすいといわれています。ゆらぎ体操で副交感神経が優位になることは、体を整える力(調整力)を向上させることにつながり、病気の予防や改善に役立つでしょう。

ゆっくりとした、一定のリズムで体を揺らすことも効果的です。

脳に働きかけて、神経伝達物質の一種であるセロトニンの分泌を活性化し、全身をリラックス状態に導くことが別の研究で確認されています。ゆらぎ体操にも、同様の効果が期待できるでしょう。

→「ゆらぎ体操」はリラックス効果を得たり、痛みが改善したりする体操

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