グルタミンが枯渇すると全身の健康を阻害することになる

潰瘍性大腸炎の症状が改善した注目の物質!

腸の病気を専門とする、松生クリニック院長の松生恒夫先生が、今最も注目しているのが、「グルタミン」という、腸を健康にする物質です。興味を持ったきっかけは、グルタミンを多く含む発芽大麦が、難治性の腸疾患である潰瘍性大腸炎に有効というデータを見たことでした。

久留米大学医学部第二内科などの研究では、潰瘍性大腸炎の患者さん29名に、発芽大麦から作られたサプリメントを1日30g食べてもらったところ、4週間後に排便異常の改善や潰瘍の縮小などが認められたというのです。

実際に、松生先生が診ている潰瘍性大腸炎の患者さんのなかにも、食事療法に、発芽大麦を加えたら、調子がよくなったという人がいます。

グルタミンが、腸によいことは昔から知られており、外科では術後の食事をとれない患者さんに、GFO療法という治療を行っています。これはグルタミン、ファイバー(食物繊維)、オリゴ糖をいっしょにとる栄養療法で、絶食による腸粘膜の萎縮や、腸の機能の低下を防ぐために行います。

腸のエネルギー源はグルタミン

グルタミンはアミノ酸の一種です。同じアミノ酸で、うまみ成分として知られるグルタミン酸と名前は似ていますが、別のものです。グルタミンには次のような作用があります。

①小腸粘膜の最大のエネルギー源(栄養源)になる。

②大腸粘膜の2番めのエネルギー源になる。

③腸の免疫細胞の発育と増殖を促して、免疫力を高める。

④抗うつ作用がある。

⑤傷口の修復を促す作用がある。

なかでも、松生先生が注目しているのは、①②③の腸に対する作用です。グルタミンは、すべて腸で吸収され、腸のエネルギー源になります。体のエネルギー源といえばブドウ糖だと思われていますが、腸のエネルギー源はグルタミンなのです。

絶食などをしてグルタミンが枯渇すると、小腸の粘膜上皮が萎縮して、表面にある絨毛が短くなってしまいます。絨毛は栄養分を吸収する組織ですから、それが短くなれば吸収力は著しく低下します。

腸は、栄養を吸収するだけでなく、免疫という大事な仕事も行っています。この免疫も、グルタミンの枯渇によって機能しなくなり、全身の健康を阻害することになるのです。

→グルタミンが豊富な「生卵かけご飯」で腸が健康状態に!

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