骨盤底筋のゆるみが尿もれを招く

加齢とともに筋肉の力は低下する

尿もれで最も多い腹圧性尿失禁の特徴は、せきやくしゃみなど、おなかに力を入れたとたんに尿がもれてしまうことです。重い物を持ち上げようとした時や立ち上がろうとした時など、日常の動作でもみられます。

こうした尿もれが起こる大きな原因は、骨盤底筋と呼ばれる筋肉のゆるみにあります。

女性の骨盤には横行、膣、直腸、子宮などが収まっており、これを骨盤臓器といいます。骨盤の一番下にあり骨盤臓器を支えている筋肉や筋膜、靭帯は骨盤底と呼ばれ、その下部を構成している筋肉が骨盤底筋です。

骨盤底筋がゆるむ原因の1つに出産が挙げられます。産道が広がることにより、骨盤の筋肉がダメージを受け、ゆるみが生じます。そのため、出産後すぐの女性に、腹圧性尿失禁がみられることがありますが、年齢が若ければゆるみも元に戻りますので、尿失禁もおさまります。

しかし、加齢とともに筋肉の力は低下していきます。また、女性ホルモンには尿道の筋肉や骨盤底の組織に弾力性をもたせる働きがありますが、閉経前後では分泌が低下して、筋肉のゆるみを招いてしまうのです。

検査では腹圧負荷時の尿もれを調べる

尿もれは問診と検査によって診断します。問診ではどんな時に尿もれを起こしているか、頻度や量、生活への影響、これまでの病歴などが聞かれます。また、初診では一般的に検尿を行います。

診断と合わせて、次のような検査が行われます。

●ストレステスト

尿がたまった状態で内診台に横になり、大きくせきをして尿がもれるかどうかを調べます。腹圧がかかった時に尿もれが確認できれば、腹圧性尿失禁の確実な診断となります。

●60分間パッドテスト

どれくらいの量の尿がもれているのかをパッドを用いて調べる検査です。水を飲んでパッドを装着し、せきをするなど腹圧のかかる動作を行います。60分後にパッドに吸収された尿の重さを測り、尿もれの程度を判定します。この検査は自宅で行うことも可能です。

そのほか、尿もれの種類や手術をすればよくなるケースかどうか調べる場合は、尿の勢いをみる「尿流検査」や、残尿量を測って膀胱の機能を評価する「残尿測定」などを行います。

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