乳がん検診の受診率を上げる「造影マンモグラフィ検査」

従来のマンモグラフィは乳腺の厚いケースに課題

乳がんは進行してから見つかると、化学療法やホルモン療法が必要になり、再発すると治療が難しいと言われます。その意味で、早期発見が重要ながんの一つです。

しかし、日本の乳がん検診の受診率は、欧米に比べて非常に低いのが現状です。厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、2010年の乳がん検診受診率は20・3%にとどまっています。

市区町村から検診無料クーポンが配布されるようになり、受診率は徐々に高くなってきでいますが、それでも5人に1人しか受けていません。

現在の乳がん検診では、視触診とマンモグラフィ検査が行われます。マンモグラフィは乳房を装置にはさんで圧迫し、エックス線で撮影する検査です。マンモグラフィでは、視触診で見つからないような小さながんが見つかることもあります。

また、マンモグラフィは「微細石灰化」や「構築の乱れ」(腫瘤は明確でないが、正常の乳腺構築が歪んでいるもの)などの所見の検出にも優れています。しかし、乳腺の厚い乳房では、がんが乳腺に隠れてしまって画像として映し出すのが難しいという問題があります。

そのため、乳腺の厚い若い女性などには超音波検査を併用することが多く、がんの広がりを診断するために、MRI検査やCT検査を行う場合もあります。ただし、MRI検査はどの医療機関でも受けられるものではありません。また、検査費用が高く、患者さんの負担も大きくなります。

このように、従来のマンモグラフィ検査には、いくつかの克服すべき課題があったのです。乳がん検診の受診率がなかなか上がらない原因の一つも、そこにあったと言えます。

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