睡眠障害を抱えている人たちのための「睡眠外来」

日本人の5人に1人が睡眠障害を抱える

人生のおよそ3分の1を占める睡眠。それだけに質のよい睡眠をとることは、体を健康に保つためにも非常に大切なのですが、ある調査によれば、現代日本人の5人に1人が、睡眠障害を抱えているといいます。

一口に睡眠障害といっても、その内容はさまざま。睡眠外来での治療対象となる疾患には、次のようなものがあります。

①過眠症

夜に十分な睡眠をとったにもかかわらず、昼間に強い眠気に襲われて居眠りをしてしまう。過眠症の代表的な病気にはナルコレプシーがある。眠気だけでなく、怒ったり笑ったりした際に体から力が抜ける情動脱力発作も見られる。

②不眠症

寝つきが悪く、眠ろうと意識するとますます頭がさえて眠れなくなる。そのほか、継続して睡眠をとることができず、いつも途中で目が覚めてしまったり、朝早くに目が覚めて眠れなくなるといった症状が続く。

③むずむず脚症候群(レストレスレッグ症候群)

就寝中に下肢にムズムズ感、かゆみ、ほてりなどの不快症状が現れ、じっとできず、眠れなくなる。

④概日リズム睡眠障害

起きている時間帯と眠っている時間帯とが、通常の人よりも極端にずれてしまう障害。概日リズム睡眠障害の代表的な病気に、睡眠相後遺症候群がある。夜遅くに眠る習慣を繰り返すことで、体内時計がずれて、極端な宵っ張りの朝寝坊になる。

睡眠時無呼吸症候群に注意

ほかにも睡眠中に見られる体の異常な動きであったり、ひどい寝ぼけや寝言も治療対象になりますが、最近は、前述した4つの睡眠障害以外で注目されているのが、睡眠時無呼吸症候群です。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に呼吸が浅くなったり、停止してしまう病気で、睡眠中に大きないびきをかくのが特徴。2003年にJR山陽新山幹線で運転士が居眠り運転をした原因として一躍知られるようになりました。

運転士の例のように、睡眠時の障害により、十分な睡眠がとれず、昼間に強い眠気を催すため仕事に支障を来す人は多いようです。

必要に応じて検査入院をすることも

外来では問診のほか、睡眠時無呼吸症候群や過眠症(ナルコレプシー)が疑われる場合は、検査入院が必要になります。検査入院で一般的に行われるのが、ポリソムノグラフィーという検査です。

この検査で、動脈血の酸素飽和濃度、鼻と口の気流、気管音のほか、心電図、下肢心電図などの項目をチェックします。入院検査では、ほかにも症状にあわせて反復睡眠潜時検査、覚醒維持検査などを行うことがあります。

診断後、睡眠時無呼吸症候群であれば、検査結果に応じて、睡眠時のマウスピース着用であったり、場合によっては気道閉塞を改善させるため手術を行うことがあります。

しかし最もよく行われるのは、CPAP療法。小型の装置と専用のマスクを使用し、睡眠時に常に気道に陽圧をかけることで睡眠中の気道の閉塞を防止することができる治療法です。

睡眠時無呼吸症候群以外の症状でれば、薬物療法・光療法・睡眠衛生指導などを中心に治療が行われまますが、睡眠リズムを矯正するために入院治療を行うこともあります。

睡眠外来で受けられる治療はいずれも保険適用となりますが、症状に応じて入院検査も行われるため、あらかじめ受診する病院に費用を尋ねておくといいでしょう。

睡眠外来は、日本睡眠学会や睡眠時無呼吸(SAS)検査促進キャンペーンのウェブ・サイトで調べることができます。

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