甲状腺の病気バセドウ眼病には眼科での治療が必要

バセドウ病が全身的に改善されても目の症状が改善されないことも

バセドウ病になるとなぜ眼球が突出してくるのでしょうか。それは自己免疫の異常で、眼球の奥にある脂肪組織(眼裔脂肪組織)や日の筋肉に炎症が起こって、眼球が前に押し出されたりまぶたが垂れてきたりすると考えられています。主な症状は次の5つです。

①眼球が飛び出てくる

②物が二重に見える

③まぶたが垂れてくる

④目とまぶたの動きが連動しない

⑤左右の目の動きが連動しない

いずれもバセドウ病と関連しての症状ですが、バセドウ病が全身的に改善されても目の症状が改善されないこともあるため、バセドウ眼病を診る専門眼科医の診断・治療が必要になります。

目の炎症を抑え、炎症で体積が増えた眼裔脂肪組織を減らす治療が行われます。

●薬物療法

甲状腺ホルモンの分泌を低下させる薬を飲み続ける治療法で、日本では最も一般的な治療法です。

入院せずに普通の生活を送りながら治療できるところが薬物療法の長所です。一方、薬を長い期間飲み続けなければならないため、頻繁に通院しながら治療を続ける必要があります。

副作用として、かゆみや発疹、肝機能障害、関節痛などが起こる場合があります。アメリカではアイソトープ治療が圧倒的に選択されますが、日本で多いのは薬による治療です。

3~4年経過しても薬の効果が薄い場合には、アイソトープ治療か手術に変更することになります。

●手術療法

健康な人なら15g程度の甲状腺が腫れて、500~700g以上になる場合があります。そのような場合には美容的な観点からも手術をおすすめしています。また、甲状腺がんが併発している場合は手術の必要があります。

以前は少しだけ残し、ほとんどを切除する「亜全摘(あぜんてき)術」が行われていましたが、現在では、再発を完全に抑える「甲状腺全摘出術」が確実で一般的な方法になっています。手術療法は、傷跡が残る、入院が必要などのデメリットがありますが、最も確実な治療法でもあります。

術後は甲状腺ホルモンの分泌がなくなってしまうために、甲状腺ホルモン薬を飲んで、代謝を補う必要がありますが、薬の副作用はありませんし、通院は半年に1回程度ですむようになります。

●アイソトープ治療

甲状腺ホルモンの原料となるヨードは、体内に入ると甲状腺に集まる性質があります。その仕組みを上手に利用してアイソトープ(放射性ヨード)が入ったカプセルを水で飲んで甲状腺に集め、放射線で甲状腺の細胞を減らし、機能を低下させるという治療法です。

放射線の治療というと体の外部から照射するというイメージがありますが、この治療法は体の中から照射します。しかも甲状腺だけに効力を発揮するので、ほかの細胞を傷める心配がありません。

甲状腺の腫れが小さい場合には入院せずに、外来で1回の治療で甲状腺の機能を低下させることができます。

妊娠中の人や授乳中の人、思春期以前の小児以外すべての人に対して安全に治療ができます。

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