ロコモに備える

「ウオーキングをしているので運動はしている」は誤解

ロコモは予防が可能です。しかも、年齢を問わず予防を始められる点が大きなポイント。名戸ケ谷病院・大江隆史医師はこう解説します。

「運動器のなかで、一度壊れた軟骨の修復を期待するのはほぼ不可能です。軟骨の組織が新陳代謝をするには100年以上を要します。硬い骨も実は組織が入れ替わって(リモデリング)いますが、それには比較的長い期
間(3カ月以上)を要します。一方、筋肉は回復の望みがもっとも高い。鍛えれば3週間程度で効果が出ます。しかも、高齢者になってもその効果は十分にあるのです」

高齢者に多い誤解として「ウオーキングをしているので運動はしている」という認識。確かにゆっくりとした有酸素運動はメタボリックシンドロームの予防・改善には効果的です。

しかし、それだけはロコモ対策への効果はあまり望めません。一般的な速度、歩幅でのウオーキングではロコモ予防に必要な下半身の大きな筋肉がさほど鍛えられないからです。

50代からの生活の仕方が大事

そこで、普段スポーツを行わない人に「ロコモチャレンジ!推進協議会」が推奨しているのが、2種類の運動=ロコモーショントレーニング(通称「ロコトレ」)です。どちらも器具など必要なく、自宅で手軽にでき、しかも十分効果が期待できます。

例えば、80歳の開眼片脚立ちの平均時間はせいぜい10秒前後。それがロコトレを3週間続けるだけで、多くの場合、その時間は確実に延びるという調査結果も出ています。運動器疾患がある人はその治療が優先ですが、それと並行して医師の相談のもと、こうした運動を行う必要性は高いのです。

大江医師はこう言います。

「よく、年を取ったらひざが痛いのは当たり前という人がいますが、その認識そのものが危険と言えるでしょう。50代からの生活の仕方で将来の健康状態はまったく違います。普段から筋肉を鍛えることで、ロコモへの危険性はグンと減るのです」

いきいきとした生活を長く続けるためにも、今日から早速、運動を始めてみませんか。

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