メタボと関連が深い「尿路結石」

尿路結石というと、脇腹や背中などに激痛がおこるイメージがありますが、まったく自覚症状がないのに人間ドックなどの超音波検査で尿路結石を指摘される人がふえています。夏は、汗をたくきんかくため尿が濃くなって、尿路結石ができやすくなる季節です。

まだ痛みなどの症状がない人は悪化させないために、一度発症して治療を終えた人も再発を防ぐために、生活習慣を見直して改善していくことが大切です。

食生活の欧米化により40年前に比べて患者数は約3倍に

尿路とは、尿がつくられる腎臓から、尿の出口である尿道までの尿の通り道のことです。この尿路にできた結石を総称して「尿路結石」といいます。

尿路結石は、尿の成分が結晶化してできたもので、結石をつくる成分にはさまざまなものがあります。日本人の結石患者の多くにみられるのが、カルシウムとシュウ酸を成分とする結石です。

結石ができる場所によって、尿路結石はいくつかの種類に分けられますが、患者の約96%は、腎結石やサンゴ状結石、尿管結石などの上部尿路結石が占めています。

日本尿路結石症学会の調査によれば、一生のうちで、尿路結石を発症する人は、男性が7人に1人、女性が15人に1人で、けっしてまれな病気ではありません。患者数は増加しっづけており、同調査では、40年前に比べると約3倍にふえています。

その原因として、画像検査で病気が発見されやすくなったこともありますが、食生活の欧米化により尿の成分が変化したことがあげられます。

国際医療福祉大学三田病院の荒川孝先生は「尿路結石になりやすい年代は、男性が30~60代、女性は40~70代ですが、最近では20~30代の女性の発症も増加しているのが特徴です。これは食生活の変化が影響しているものと思われます」といいます。

結石ができる部位によっては痛みが現れないことも

尿路結石の症状は、結石の大きさや、できる部位などによって違ってきます。

腎臓でつくられた結石が尿管に詰まると、尿が流れにくくなり、腎臓に尿がたまって腫れ、背中から脇腹、腰にかけて痛みがおこりやすくなり、激痛になる場合もあります。

結石が膀胱近くまで下りてくると、頻尿、残尿感、排尿時の痛み、血尿など、膀胱炎のような症状がみられるほか、吐きけや嘔吐、おなかが張るなど消化器症状を伴うこともあります。

「尿路に結石ができても、結石が腎臓の中にとどまっているうちは、痛みはほとんどありません。また、腰痛と間違えたり、背中の鈍痛を”疲れているせい”と見過ごしたりするケースも多いのです。そのため、結石ができていても気づかずにいる人は非常に多いと考えられます」(荒川先生)

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