生活リズムの改善がメンタルに効く

現代社会を投影したと思われる「非定型うつ病」が若い世代、とくに女性に増えています。生活リズムの改善に気をつけるとよいといいますが、生活リズムは簡単に直るものではありません。そんな時、どうしたらいいでしょう?

体内リズムの乱れは生活リズムの改善で

私たちの体には24時間の体内リズムがあります。非定型うつ病の患者さんの場合、このリズムに乱れが生じているので、昼近くまで眠り、夜は目覚めているといった昼夜逆転がみられます。

非定型うつ病の症状のひとつに、手足に重りがついたように体が重く、ぐったりしてしまう「鉛様まひ」がありますが、これも体内リズムの乱れにより昼間は覚醒できないことが原因と考えられています。

体内リズムの乱れを放置したままでいると、抑うつ気分(気分の落ち込み)などの「気分反応性」や「鉛様まひ」など、非定型うつ病の症状はますます悪化してしまうことがあるかもしれません。それ故、生活リズムを改善するということも大切のように思います。

このことは病気に苦しむ患者さんに限ったことではありません。誰にだってメンタルに不調を感じることはありますし、そんな時は体内リズムが崩れているのかもしれません。”自然の摂理にかなった規則的な生活にまさるものはない”というのは、誰しもに当てはまることなのです。

レコーディングのススメ

さて、ここまでは一般論を述べてきましたが、倦怠感が強く、寝ても寝ても寝足りない状態の患者さんに対して「朝はできるだけ早い時間に起きて1日のリズムが大きく崩れないように」とか「散歩して体力維持を図りましょう」などと言っても、「そんなことわかっているけど、できない!」と言いたくなると思います。

クリニックでは、病気の経緯と症状を記したメモを持ってくる患者さんがいます。こういう人にはレコーディング(記録による認知療法)を勧めることがあります。

摂食障害の患者さんに勧めた例ですが、簡単な睡眠食事日誌をつけてもらいました。まずは寝た時間、食事をとった時間を記録します。無心に書いてもらううちに、患者さん自身が何かに気づき始めて変化が起こってくるのです。

生活リズムの改善なんて無理という人は、レコーディングを始めてみませんか。

記録するという行為が認知療法の第一歩となります。一冊の日記帳に、睡眠や食事の時刻、その日に何をしたかなど、必要最低限の記録をつけていきます。慣れてきたら、その時の感情や言い訳、次回の目標などを書き加えます。

レコーディングは淡々と続けることに意味があります。そうすることがセルフ認知療法となって、徐々に自らの感覚で感じ取る周囲の気配、そしてそれに反応する自らの身体感覚、それに伴う自らの気持ちなどに気づき、ストレスに対する免疫力も高まるのです。

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