内視鏡や便、吐く息などでピロリ菌感染の有無を調べる

複数の検査を行うことにより正確に判定できる

国立国際医療研究センター国府台病院院長の上村直実先生によると、ピロリ菌の感染率は50代で約4割、60代以上では約5割に及ぶとのことです。しかし、ピロリ感染胃炎にかかっていても、まったく症状のない人もいます。つまり、症状の有無でピロリ菌の感染や、胃の粘膜の状態を判断することはできません。

ピロリ菌に感染していない人は、70代、80代になっても胃の粘膜に老化現象はみられません。一方、ピロリ菌にいったん感染すると、自然に体外へ排除されるケースはごくまれで、感染期間が長くなるほど、胃がんの発症率は高くなります。

とくに中高年の人はピロリ菌の検査を受け、感染していた場合は、すみやかに対策を講じることで、胃がんになるリスクを減らすことができます。

ピロリ菌の検査には、内視鏡を使う検査のほか、さまざまな方法があります。1つだけでなく複数の検査を行うことによって、より正確に判定できるとされています。

ピロリ菌の検査は、人間ドックのオプション検査として受けられる場合が多いので、上村先生は「ぜひみなさんに受けてほしい」と話しています。

ピロリ菌の検査

●迅速ウレアーゼ試験…採取した胃の粘膜を薬剤と反応させ、ウレアーゼという酵素の活性を調べる。

●鏡検法…採取した胃の粘膜を顕微鏡で観察する。

●培養法…採取した胃の粘膜を培養し、ピロリ菌の有無を調べる。

●抗体測定(血液検査・尿検査)…ピロリ菌に感染していると、ピロリ菌に対する抗体が血液や尿に存在するようになる。血液や尿を採取し、その抗体の有無を調べる。

●尿素呼気試験…尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解するピロリ菌の性質を利用して、検査用の薬剤を服用し、吐き出した息の二酸化炭素の量を測定する。

●便中抗原検査…ピロリ菌の一部は便として排出される。便を採取し、ピロリ菌が含まれているかどうかを調べる。

※ピロリ菌の検査は、内視鏡検査などで胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃炎などが確認され、かつピロリ菌感染が疑われる患者に行った場合、健康保険が適用されます。

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