コレステロール値と病気の関係

がんになるとコレステロール値が低下する

薬でコレステロール値を下げすぎるとがんや脳出血になりやすくなるのではないかという意見もありましたが、今までに行われた世界中の多くの報告を集め、詳細に検討した結果、いずれも否定されました。

がんになると、発見される5~7年前からコレステロール値が10~20mg/dl程度低下することがわかっています。したがって、コレステロール値の低い人の中にはがんの方もおられることになるのです。

治療でコレステロール値が期待される以上に下がったときは、治療のためだけでなく、既にできているがんのために下がっている可能性があります。

日本でおこなわれた調査で、こういったケースでは肝臓がんが発見されることが多いことが明らかになっています。肝機能障害のある方を除外すると、コレステロール値の低い人にがんが多いという傾向はなくなります。

スモールデンスLDLの割合を調べる

また、栄養状態の悪い人に、脳出血が多い傾向があります。栄養状態の悪い人は、コレステロール値も低い方が多いため、統計をとると、コレステロール値の低い人に脳出血が多いということになるわけです。

薬でコレステロール値を下げたから、脳出血になりやすくなるわけではありません。むしろ、コレステロール値を下げるために、行きすぎた食事制限をするほうが、はるかに危険といえます。

LDLコレステロール値が高いほど、心筋梗塞を起こしやすくなりますし、かなり低くすると、再発作も起こしにくくなることは間違いないのですが、心筋梗塞を起こした患者さんのLDLコレステロール値は起こしていない人と比較して、ほとんど変わらないということも事実としてあります。

糖尿病の患者さんでもLDL値そのものは増加していません。しかし、超悪玉コレステロールと呼ばれる、粒子の小さいスモールデンスLDLの割合は両者では、大半の例で著明に増加しています。

このスモールデンスLDLが多いかどうかを簡単に調べる血液検査があります。リボ蛋白分画精密測定と言いますが、スモールデンスLDLが通常のLDLより比重が重いというのを利用して調べます。メタボの方は是非やっておいて頂きたい検査です。

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