不整脈や心筋梗塞も発見できる「心電図検査」

特定健康診査(メタボ健診)の結果、4つの検査で基準値を超えた人は、医師の判断により、翌年の健診で心電図の検査が行われることがあります。心電図検査が行われる理由や、検査がどのように行われ、何がわかるのか、などを紹介します。

狭心症や心肥大が見つかる時も

心臓は、規則的な電気信号が心臓全体に伝わることによってリズミカルに動いています。心電図検査は、心臓を動かす電気信号をからだの表面でとらえて、波形として記録する検査です。

前年のメタボ健診で、肥満、血糖高値、脂質異常、血圧高値のすべてに該当すると、翌年の健診に心電図検査が追加されることがあります。これらの異常が重なると、心臓の筋肉(心筋)に酸素や栄養を送っている冠動脈が詰まったり、心臓への過重な負担から不整脈がおこりやすくなるため、心電図検査でチェックしようというわけです。

メタボ健診でチェックする心電図は「12誘導心電図」と呼ばれ、胸に6カ所、両手首・両足首の計10カ所に電極を貼り付け、心臓に流れる電流を12方向から記録したものです。とくに痛みもなく、検査は2~3分で終了します。

心電図の波形を見ることによって、心臓が血液を送り出すリズムが乱れる不整脈がわかります。そのほか、冠動脈の血液が流れにくくなる狭心症、心筋に炎症がおこる心筋炎や心臓が通常より大きくなってしまう心肥大などが見つかることもあります。

酸素不足によって心筋の収縮に異常が出る

狭心症や心筋梗塞の場合、冠動脈に血液が流れにくくなると、酸素不足によって心筋の収縮に異常が生じ、これが心電図の波形の乱れになって現れます。

ただし、メタボ健診での心電図検査は通常、10秒ほどしか記録しないので、狭心症のように発作時だけに波形の異常が現れる場合は、異常を見つけることができません。このため、ほかの検査数値から狭心症などの疑いがある場合は、心電図を24時間連続して記録したり、運動負荷を与えて測る検査を受ける場合もあります。

心房細動が脳梗塞の引き金に

心臓に電気信号がうまく伝わらずに脈が乱れる病気が不整脈です。不整脈にはさまぎまなタイプがあり、不整脈かどうか、また、どのタイプの不整脈かを波形から読み取ります。

不整脈は心拍(脈拍)数によって、脈が遅くなる徐脈性不整脈、脈が速くなる頻脈性不整脈に分けられます。徐脈性不整脈は進行すると、心臓に人工的な電気刺激を与えるペースメーカの植え込みが必要になるケースがあります。

頻脈性不整脈には、とくに治療の必要のないものから、突然死の恐れがあるものまでさまざまなタイプがあります。心房細勤は代表的な頻脈性不整脈ですが、ときには重度な脳梗塞の引き金になることもあり注意が必要です。心房細動は、心筋梗塞などと同様、動脈硬化で発症しやすくなることが知られています。

リズムが乱れて脈が飛ぶ期外収縮は危険性が高くないので、多くの場合、経過観察となります。

狭心症や心筋梗塞、不整脈などの病気を早く見つけるために、心電図検査を指示されたら必ず受け、そのベースとなっている高血圧や高血糖などを改善する生活習慣を身につけましょう。

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