COPDを見つける!防ぐ!

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、呼吸機能が低下し、息切れなどで日常生活に支障を来す呼吸器の病気です。さまざまな生活習慣病と関連が深いだけでなく、これから流行期が来るインフルエンザ、そして新型コロナウイルス感染症にかかった場合にそれらが重症化しやすいといわれています。早く気付いて呼吸機能を守る対策を始めることが大切です。

喫煙者の息切れや痰はCOPDの可能性あり

「階段や坂道を上るときに息切れする」

「かぜをひいていないのに、せきや痰がよく出る」

若いころからタバコを吸ってきた中高年者がこれらの症状に気付いても、「年だから仕方がない」「せきや痰は喫煙者につきもの」などと放置されがちです。しかし、これらはいずれもCOPDの代表的な症状なのです。

COPDは、タバコなどに含まれる有害物質を慢性的に吸い込むことによって、気管支や肺胞に炎症がおこり、からだに酸素を十分に取り込めなくなる状態が慢性的につづく病気です。重症化すると日常生活が困難になるだけでなく、命にかかわる場合もあります。

日本のCOPD患者のほとんどが喫煙者あるいは、過去に喫煙していた人です。自分は吸わなくても、周囲の人のタバコの煙を吸ってしまう受動喫煙も原因になります。

肺胞が一度壊れると呼吸機能は元に戻らない

肺は、気管から分かれた気管支やその先端にある肺胞などで構成されています。タバコを吸っていると、有害物質を含んだ煙が、空気の通り道である気管支や、酸素と二酸化炭素のガス交換を行う肺胞に慢性的な炎症をおこします。すると、気管支の内側が狭くなったり、肺胞の壁が壊れたりして、呼吸がしにくくなります。

一度、壊れた肺胞は回復できず、障害を受けた呼吸機能は元には戻りません。

COPDは、非常にゆっくり進行し、初期にははとんど自覚症状がありません。そのため、病気の発見が遅れがちですが、やがて、階段や坂道を上ったときなど、からだを強めに動かしたときに息切れするようになります。

さらに、病気が進むにつれて、平地を歩くときなど、ごく普通にからだを動かしただけでも息切れするようになり、ついには、座ったり横になっている安静時にも息苦しさを感じるようになります。

東京医科大学八王子医療センター呼吸器内科・教授の寺本信嗣先生は「喫煙者で、同年代と比べて階段や坂道で息切れしやすい人は要注意です」と、普段のちょっとした行動の際にも呼吸などの異変がないか気を配ることをすすめています。

COPDの人は、かぜやインフルエンザ、そして肺炎といった呼吸器系の感染症にかかりやすくなります。これらの感染症にかかると息切れやせき・痰といったCOPDの症状が増悪(症状が短期間に意化すること)をおこしやすく、呼吸機能が急速に低下することが明らかになっています。

「新型コロナ」による肺炎が重症化しやすくCOPDが悪化する恐れも

肺に致命的な障害を与える危険性があることでは、COPDも新型コロナウイルス感染症も同じです。

COPDの人は気道の免疫力が低下していることから、健康な人に比べて気道に付いたウイルスを排除する力が弱く、一般的にかぜやインフル工ンザにかかりやすいと考えられ、同様に新型コロナウイルス感染症にもかかりやすい可能性があります。

COPDの人が新型コロナウイルス感染症にかかった場合は、新型コロナウイルス感染症による肺炎が重症化しやすく、命にかかわるケースは免れたとしてもCOPDが悪化する恐れがあります.

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